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《ライブレポ》 「25祭やDAY!」特別編 7月25日

今回は7月25日に行われた、PANのPAN結成25周年記念イベント「25祭やDAY!」特別編 「PANマン1日3公演、来れるライブもやります!」=「人生の湯〜TUBE」1日密着ライブ配信のライブレポートをお届けします。

【25祭やDAY!とは】

 

「25祭やDAY!」とは大阪府吹田市出身のロックバンドPANが今年結成25周年を迎え企画しているイベントの企画名です。毎月25日に各地で特色のあるライブイベントを行います。

1月は7年ぶりに復活した「PAN」「セックスマシーン!!」「四星球」「花団」の4バンドによる合同企画の「悲惨な戦い」を大阪府吹田市にあるライブハウスTHホールで行いました。

2月は岡山CRAZYMAMA 2ndRoomにて、【2500秒ジャスト!でやりきらなアカンDAY! 〜リベンジ〜】という名物企画を「PAN」「SHIMA」「BUZZ THE BEARS」の3バンドで行いました。

残念ながら3月以降に予定されていた「25祭やDAY!」はコロナウイルスの影響で全て中止となってしまいました。しかし6月には「25祭やDAY!」特別編として【PANマン LIVE STREAM】という配信ライブを実施。予定時間を1時間以上もオーバーする熱い熱いライブをアンコール含め全25曲を披露しました。

 

【今回の25祭やDAY!】

 

7月25日に行われた今回の「25祭やDAY!」は特別編として、大阪府吹田市にあるライブハウスTHホールにて観客有りで行われました。PANの観客有りのライブは2月25日に岡山で行われた「25祭やDAY!」以来5か月ぶりとなります。

ライブは1日3公演にわかれて実施されます。3公演全て違う内容になっていて、1部は『廃盤ベスト全曲ライブ』、2部は『ベスト盤°1,2 選曲ライブ+新曲も!!』、そして3部は『ライブ打上げ & 人生の湯〜TUBE公開収録』となっています。PANのファンなら全ての公演に参加したくなるような内容です。

チケットは1部と2部が「通常チケット」「サポートチケット」「VIPチケット」の3種類になっています。3部は「通常チケット」のみです。チケットは各公演50人に限定され、全て着席制になっています。席の位置と特典の内容がチケットの種類によって違ってきます。

また、ライブに来ることができないファンのためにPANのYouTubeチャンネル「人生の湯〜TUBE」にてライブ配信も実施します。遠方のファンも楽しめるような工夫がされています。

久ぶりのライブハウスで見られるPANのライブということでずっとライブ当日が楽しみでした。

 

【ライブの事前情報】

 

・物販

ライブ自粛期間中に数多くのNEWグッズの発表がありました。通販やライブハウスでの物販企画などで買うことができましたが、実物を見て買える初めての機会です。また中止になったライブイベントの「春のPAN祭り2020」で販売予定だった【PAN結成25周年記念紅白PAN】が30個限定で発売されました。

・ガチャ

最近のライブで恒例となっている限定ガチャが今回も1回500円で置いてありました。中にはステッカーや缶バッチが入っています。大当たりが出るとPANメンバーから何かもらえるということです。

 

【開場】

開場時間になると、スタッフの方がマスクとフェイスシールドをつけて誘導を開始します。まずはVIPチケットの方から入場します。床には白いテープが貼られていて、ソーシャルディスタンスを保ちながら順番に並びます。入場前には検温を行い、大阪コロナ追跡システムの登録画面の確認がありました。入り口には手指消毒用のアルコールと靴の裏を消毒する足拭きマット設置されていて感染対策が徹底されています。

会場内に入ると、椅子の上にサイン入りの座席札が置いてありました。「サポート席」にはサインの横にゴッチの似顔絵が、「VIP席」にはゴッチの似顔絵とハートマークが描かれています。新メンバーになってメンバー全員のサインが揃ったものを初めてもらったので、ライブ前からテンションが上がります。

最前列には新品のフェイスシールドが置いてありました。ステージと一定の距離はありますが、気になる人は着けられるように配慮がされています。また開演までの間窓を開けて換気を徹底しています。窓からは日の光が入ってきていて、ライブハウスの中で太陽を感じるという不思議な感覚がありました。

開演時間になると予定通りライブがスタートしました。次からはお待ちかねのライブレポです。

【ライブレポ】

 

開演時間になるといつもの登場SEが流れます。SEが流れた時のいつもの大きな歓声がないこともあり、何度も聞いてきた登場SEですが、今までと違った緊張感があります。SEが流れてすぐにメンバーがステージに登場。会場のみんなは声のかわりに大きな拍手でメンバーを迎えます。SEが終わると待ちに待ったライブが始まります。久しぶりに聞く楽器の生音やスピーカから伝わってくる振動が懐かしく感じます。

「25祭やDAY!」特別編の1曲目に選ばれたのは「なにがなんでも」です。ベスト盤°にも収録されている廃盤ベストの中では有名な曲です。また、明るくてキャッチーな曲で一気に会場の雰囲気を盛り上げます。ボーカルの川さんはイントロからステージ最前ギリギリまで出てきてライブできる嬉しさがにじみ出ています。続く2曲目は「やってのけろ」です。

野球のことを歌っている今日で、川さんの野球好きなのがよくわかる1曲です。川さんの動きをよく見ていると、歌詞に『ナックル』と『チェンジアップ』と出てくるところで、指を投げるときの握りの形にしていました。よく野球のことが好きだと言っていますが、細かなところにも表れています。アウトロでなんかおかしいなと思うところがありましたが、そこはベテランらしく何もなかったかのように対応していました。そして3曲目は「ぷっちん」です。廃盤ベストの中でも高い人気の曲です。会場のみんなもだんだんとほぐれてきて手あげたり、座ったまま体を動かしたりして楽しんでいます。特にサビの『大統領はいりません』のところでは、みんな手を振っていままでのように楽しみだしています。

3曲が終わってここでMCです。久しぶりのお客さんの前でのMCでメンバーもどこかふわふわとしています。いつもどおり川さんがボケてゴッチをいじっています。「やってのけろ」はタツヤさんのミスでしたが、「後藤トラブルキャンペーン」中かといつものような掛け合いを披露しています。

続く4曲目は「焦り」です。こちらも廃盤ベストの人気曲です。アップテンポのライブで盛り上がる曲なので、会場のテンションも上がってきています。私もテンションが上がってきたので、動けないもどかしさを感じます。5曲目には「大変だ」です。ここでいつもはコーラスに合わせて一緒に歌っていることに気づきました。今は声出し禁止なので、ほぼ口パクでこっそり口ずさんで楽しみます。そして6曲目には「荒野」です。この曲は今のPANのイメージとは少し違った印象の曲調です。落ち着いたかっこよさがあり大好きな曲の一つです。特にベテランになって演奏レベルが高い今だからもっとかっこよくなっています。歌詞が今のコロナウイルスの状況にマッチしていて、感情がこもって歌う川さんがとてもかっこよく見えます。

ここで前半が終わり2回目のMC。川さんとゴッチの掛け合いでお客さんから笑い声が漏れてきます。それでもいつもより反応がないことに焦っている川さんが新鮮です。ゴッチはいつもどおり堂々とツッコみで笑いを取ろうと頑張っています。

ここではライブ自粛期間中に配信をしていたYouTubeチャンネル「人生の湯〜TUBE」の企画の話で盛り上がりました。そこで話題になったPANの音源にならなかった未発表曲の話になり、その流れで「小さな願い」をライブで初演奏。普通に新曲として出してもわからないぐらいいい曲で、是非音源化してほしいです。続いて8曲目はPANの原点の曲「がんばりまっせ」。ライブ終盤に向けてもう一度テンションを最高潮に持って行きます。サビでは『がんばりまっせ』と歌いたい気持ちを押さえて、かわりに力いっぱいこぶしを突き上げます。そして9曲目は「通過点」です。廃盤ベスト唯一のバラード曲です。歌詞が心に沁みる名曲の一つです。着席でしっかりと歌に集中でき、「がんばりまっせ」からの緩急もあっていつも以上に心に響きます。

廃盤ベストも残り2曲。ライブも終盤に差し掛かったところでPANの中で唯一の英語詞の曲である「Understand」を披露。PANが昔新しいステップに進むライブのために作った曲です。初めて聞いたときには何だこれと思いましたが、ライブで演奏すると不思議と盛り上がります。約30秒という短い曲なのであっという間におわってしまい最後の曲となります。「25祭やDAY!」特別編1部の最後の曲は「どんまいざんまい」です。ポップでキャッチーなPANらしさ全開の曲でライブを締めくくります。サビではみんなで手を左右にふり、ライブを最後まで楽しみ尽くします。

ライブ終了後会場ではアンコールを求める大きな拍手が起こります。すると川さんがステージに出てきて、一言「廃盤ベストにもう全部出し尽くした、今日はそれ以上にやりきった、だからアンコールはできない」と。まだ2部以降もライブがあるし、1部も充分楽しめたのでお客さんからも温かい拍手があり、アンコールなしでライブは終了しました。

 

【ライブが終わって】

私自身生でライブを見るのが5か月振りでした。ライブに行き初めてからこんなに間が空いたことがなかったので、ライブが始まるまではずっと変な感覚で緊張感がありました。今までとは違った形での開催ということもあり、楽しめるのか不安な気持ちも強かったですが、その心配は必要ありませんでした。やっぱりライブハウスで聞く生音はそれだけで元気にしてくれます。今はまだ今までのやり方では難しいですが、それでもライブに行く価値はあるとPANが感じさせてくれました。さらに制限なしで楽しめるようになったらと思うと今から楽しみで仕方ありません。まだまだ今の状況が続くと思いますが、ライブハウスに行ける機会があれば、喜んで参戦しようと思います。

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